samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

四季の介護

めっきり寒くなってきた。

日本の四季は本来、それぞれの時期風情があって美しいと思う。

しかし、在宅看護にとってはなかなか苦労が多い。

夏の時期は、クーラーを使って熱中症にならないうように、水分摂取を促しても

「飲みたくない」「トイレが近くなる」「クーラーは嫌いだ」「飲むように言っても飲みません」という言葉に、「もともと高齢な方は、体の水分が少ないんですよ。口渇中枢という所で口が渇いたら水を飲むように指令をだす所が上手く働かず、体が水を欲しがっていてもわからないようになっているので、定期的に水分を摂っていかないといけないんですよ」等と説明をしながら、脱水や熱中症にならないよう努める。

寒くなってくると、極端な方は、エアコンの暖房とヒーターと電気毛布を使っている。本人はこれでも寒いという。高齢になると皮膚の感覚鈍麻もあるし、筋肉量が減るのでどうしても寒さを感じやすいことを説明した所で、本人にとって寒いものは寒いのである。

その人が、今まで生きてきた生活習慣ー長い歴史の中で培われたものは、そうたやすく変えられない。それでも、健康を維持するために改善しなければならないことに関しては、本人家族と共に考え、妥協策を見い出していくのが訪問看護である。

長い年月培われた生活習慣を変容するには、又長い月日がかかるのである。