samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

腹臥位療法

寝たきりの患者さんは、どうしても廃用性症候群併発しやすい。寝かせきりになっているからだ。私は、そのような患者さんに腹臥位療法を訪問時間内で行っている。本来であれば、1時間以上行った方がいいが、限られた時間内で他のケアも行うため、10分と決めている。しかし、たった10分であるが、明らかな効果が出るのである。

90才男性。40年前に胃癌で胃を半分切除している。ほぼ老衰に近い形で、日中臥床している時間も長い。神経因性膀胱のため膀胱留置カテーテル管理が必要のため、訪問看護開始した。 

週2回訪問すると、眠っていることが多い。端坐位にして横で支え簡単なリハビリを行うと、笑顔がみえ昔話に花が咲く。この患者さんに腹臥位療法を行った。

効果は家族から報告された。「うつ伏せ始めてから、意識がしっかりしてきました。便も順調にでるようになったし、尿の汚れが少ないです。今日もやって下さい!」

腹臥位療法中に肩や背中のマッサージも行うため、本人も喜んでいる。

簡単にできて、患者さん家族も喜び、尿路感染予防・肺炎予防・便秘解消・精神機能改善などができる。私は、取り入れてみて良かったと実感している。

この療法を行う上での注意点として、食後1時間は避ける・意識障害のある方には行わない・腹臥位の姿勢に苦痛を感じる患者さんには、クッションをかったり、半腹臥位にしたりバリエーションで対処するなどいろいろある。

寝たきりの患者さん。うつ伏せになりませんか?