医師の性格
訪問看護を始めたことは、開業医の先生に顔を覚えてほしくて、どんなことも各医院やクリニックへ出向いて報告していた。患者さんが多く混んでいる医院には、夕診がすんだ頃を見計らって訪問していた。
いろいろな先生がいる。
暖かくねぎらって下さる先生には、ほっとする。
ある先生が言った。「君は地球にやさしくないね」「え?どういう意味でしょうか」
「君が車を運転して、排気ガスをばらまいてこの医院まで来たということが、地球にやさしくないということだ」
またある先生が言った。「おまえは、ネフローゼ症候群をわかっとるのかー」
私はただ患者さんが足の浮腫みが増えてきて病状が悪くなったので、先生から説明をしてほしいという内容を告げにきただけなのに・・・
帰りの車の中で、診察の迷惑にならない時間だったし、報告する言葉や内容には注意したはずだし、何がいけなかったかなーと悶々と考えながら帰った。
翌日の午後、その先生から電話があった。「あのさー、衛生材料のことだけど・・・」
昨日のことがなかったような明るい声であった。
結構、さっぱりした先生なんだ・・・