samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

清拭の値段

介護保険が始まった頃、ケアマネジャーがよく言っていた。

「清拭するなら、ヘルパーさんの方が安い」安い高いの問題?

看護師は患者さんの病態を勘案し、仰臥位で行うか端坐位で行えるか考える。

病態が芳しくない場合はなるべく短時間に最小限の体位変換で行えるようにする。

リハビリも兼ねている場合は端坐位で行い、自分で拭ける部分は拭いて頂く。

露出部分は最小限にするようにバスタオルで体を覆う、室温にも配慮する。

清拭後、水分が気化する時に寒さを感じるために、清拭したすぐ乾いたタオルで拭きとる。

80度以上の暑い湯を準備して清拭するータオルを何回か絞っているうちに湯の温度が下がってしまうから。熱い湯でもタオルを絞れる方法を知っている。低い温度のタオルで拭かれたら、ただ寒いだけ。

温かいタオルで皮膚を十分温め、ときにはマッサージしながら末梢から中枢へリンパの流れに沿って丁寧に拭いていく。清拭後、保湿も忘れない。高齢な方は乾燥による掻痒感で眠れないこともあるし、掻把して傷をつくることもあるから。

清拭しながら、皮膚トラブルはないか、浮腫みはないかを観察し、褥瘡など早期発見ができる、予防ができる。皮膚のメカニズムを知っている。アドバイスができる・・・

終わった後は、患者さんの満足な笑顔が残る。「気持ちよかった、ありがとう」

あなたは、患者さんから評価される価値のある清拭をしていますか?