samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

アイート

90才のなった頃より食事が徐々に食べれなくなってきた。家族は高齢でもあるし

自然の状態で看ていきたいと希望した。一時は看取りまで考えた時期もあった。

患者さんは、歯が全くなかったが、話しをすることができた。

一度、アイートを試してみませんか?と勧めた。

アイートはイーエヌ大塚製薬が販売している摂食回復支援食だ。以前、営業マンが試供品を持ってきて下さり食べた時に、軟らかさに驚いた。見た目はそのままなのに、口の中にいれると自然にほぐれるほど軟らかい。

食事を摂るときに、まず目で見て食べ物を認知することから始まる。過去の記憶を呼び覚まし、おいしかった記憶があれば、唾液が分泌され食べる準備ができる。

この患者さんも、おいしいと言って食べた。毎食アイートになった。

「今日は、さばの味噌煮とクリームシチューにしてね」とメニュー表をすべて暗記するようになった。

「看護師さん、私の好きなパンもでたのよ」「へー、パンもあるの」

訪問の度に、アイートのメニューで話が盛り上がった。

今年、92才の誕生日を迎える。