samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

自分の居場所

80代女性。糖尿病からくる神経障害で視力低下、神経因性膀胱から膀胱留置カテーテル管理が必要であった。認知症の進行から攻撃的行動、介護抵抗、妄想など周辺症状もみられ、留置カテーテルの自己抜去リスクがあり、毎日導尿のため訪問看護開始となった。

入院中は不穏行動や粗暴行為、ベッドからの転落もあった。損傷のハイリスク状態。

病院へ訪問した時も、病室の高柵や抑制ベルト、ベッド下に敷いてあるマットレス、室内の荒れた状態を見て、在宅大丈夫だろうか?と内心心配だった。

退院後どうだったか・・・

毎朝訪問するが、笑顔で対応して下さる。導尿を1回も拒否されたことはない。訪問看護師に「ありがとう」と言われる。

ADL拡大目的で端坐位をとる時間を設けると、昔話を嬉しそうにして下さる。そして、介護している息子さんに感謝のことば・・・

病院と在宅でこうも違うのか・・・自分の家が、本来の居場所なのである。

溢流的に尿失禁はあるが、残尿500~700mlあるため、今後も導尿は必要である。しばらく様子をみて、留置カテーテルを試していこうと思う。

特に認知症の方は、住み慣れた自宅が一番落ち着く場所。

自分の居場所にいられる幸せが長く続くことを願う。