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samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

これからどうする

80才代老夫婦。妻は夫の暴力を結婚当初から受けていた。親戚、兄弟からは離婚するように幾度となく勧められたが、「でも、ほっとけない」と妻は言い、今に至る。

一人息子さんも父親の暴力で家をでて、音信不通状態。妻の兄弟も関わりたくないスタンスで、保証人も拒否。

妻は乳がんの骨転移末期状態。痛みで起き上がれない時もある、嘔吐して体調のすぐれない時もあるが、夫は午後5時になると「夕飯はまだか!何をぐずぐずしている」と怒り出す。妻は倒れそうになりながら、茶碗にご飯をよそい、買ってきた煮豆と一緒に夫のもとへ持って行くが、夫は気に入らないのか食べようとせず。妻の声掛けにも返事をしない。夫もやせ細り、常にゴロゴロ痰が喉にひっかっかている音がする。

今回、妻の抗がん剤治療のあと体調が優れないため、訪問看護の依頼があった。

初回訪問時は月曜日。ベッド上で息が荒い。ベッド周囲吐物で汚れている。嘔気嘔吐で土日全く摂食、飲水ができていなかった。ゴミ箱には、胆汁様吐物多量にあり。そのような状況でも、夫はストーブの前に丸くなり、たばこを吸っているのである。妻が苦しんでいるのに見向きもしない。早急に主治医に連絡。病院とも連携を図り、救急搬送となった。

夫の万年床には多くの煙草の焦げたあとがある。火事が心配だった。お金の管理は妻がしているため、どうするのか尋ねてみた。「金がなくなったら病院へ行くまでさ」  所持金は500円。食事の準備や掃除洗濯など支援が必要と思われたが、介護保険の申請、他者の介入もすべて拒否。地域包括支援センターに相談。同行訪問しても、らちが明かず。市役所福祉課に情報提供した。

一つのステーションだけで情報をとどめるのではなく、多くの関係機関と連携していくことが重要である。できれば民生委員にも見守りをお願いしたいところだが、2か月前に引っ越してきたばかりであり(前のアパートを追い出された様子)関係性構築が難しい。

今後、このようなケースばかりでてくると思われる。本人が拒否している場合、支援にも限界がある。妻の病状も心配・・・権利擁護も含め、さて これからどうする?