samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

心が折れる

スタッフの友人の看護師Aさんから訪問看護研修の依頼を受けた。

以前勤務していた訪問看護ステーションを1月に退職し、Aさんはいたく疲れていた。

以前の管理者は「医師の指示だから、点滴だけすればいいんだ」「指示がないのに細かいところまで介入しなくていい」といったように、自分のやりたい看護が全くできなかったと言われた。

訪問看護とはなにか・・・看護の力で患者さんの生活、健康面、精神面、を整えQOLを向上させること、ターミナルであれば患者さん家族が死を受容でき安らかに最期を迎えるナビゲーションをすること寄り添うこと・・・など私が話していくうちに、Aさんは大粒の涙を流し始めた。止まらない涙に、Aさんの辛かった思いが伺えた。

「前の職場では、私の考えが間違っているかとさえ感じました。でもそうじゃないことがわかった。よかった・・・・」

Aさんは早い段階での職場復帰を希望していたが、私はあえてゆっくり休むことを提案した。以前、私もこころが1回折れたことがある。そのような時に、患者さんのケアなんてとてもできない。まずは、自分自身の心と体をケアしないといけない。

「ゆっくり養生して、しっかり充電できたら、また来てください、いつでも迎えますよ」と話したら、また大粒の涙があふれた。

看護師だって人間。患者さんのために一生懸命働くのもいいけれど、自分自身が心身ともに健康であってこその看護である。あせることはないのだから、休むときは休む決断が必要だと思う。 いつでもどうぞ、待っていますAさん・・・