入学式
私は、子育てをしながら看護師で働いていたが、自分の娘には看護師にはなってほしくなかった。死と向き合う仕事であり、若い自分にはかなりのストレスになっていた。患者家族の怒り、悲しみを背負うことが辛かった。終末期ばかりケアしていると、自分の人生まで希望の持てないものになっていた。
娘には希望・癒し・楽しみを人に与えられる仕事に就いてほしかった。大学を出て結婚して出産した娘が、今日看護学校の入学式に臨む。
娘は初めての子育てをするなか、看護師である私のバックアップが心強かったらしい。
それと昔、娘が学生の頃に「あなたは看護師に向いている。感性が豊かで洞察力がある」と言った私の言葉を覚えていた。
私も人生を重ね ターミナルケアを自分の天職だと思えるようになって、娘の看護師になりたい思いを素直に受け入れることができた。
娘も出産して「子供を看る」という経験をしている。「人の看る」「患者さんを看る」すべて一緒。
看護学校から届いた教科書をみながら、私自身がわくわくしていた。希望と不安をもって看護学校に入学した頃の自分に戻っていた。
3年間、私のできる範囲で娘を応援していきたい。
入学、おめでとう! 私のブログの読者の一人である娘へエールを送る。