samansa59’s blog

訪問看護の仕事の中で感じたことなど自由に書いていきます。

ネイル

その患者さんは、結婚して間もなく喉頭がんがみつかった。抗がん剤治療などおこなったが効果なく、最期を家で迎えたいと退院した。美しい顔立ちは半分病気にむしばまれていた。舌が浮腫み歯で噛んでしまうため出血が続いた。 夫は仕事を休み介護に専念された…

訪問看護を始めた頃

私が訪問看護を始めた時は、まだ介護保険が始まる前であり、1回の利用料は、老人訪問看護利用料250円+交通費250円=500円であった。 訪問入浴は、月に1回程度しか利用できず、ヘルパーも障害など限られた人にしか訪問していなかった。 仕事を始…

心に残る患者さん

40才代、肝臓がん末期で腹水著明、歩行もやっとの状態で退院された。 家では、認知症で記憶障害のある姑、夫の3人暮らし。控えめで礼儀正しい患者さんであった。痛みをがまんする傾向にあったため、ペインスケール評価や夜間の睡眠状況、日常生活えの影響な…

在宅を整えるとは

80才代 脳梗塞でほぼ寝たきり、老老介護で妻も高齢であるため、ケアマネジャーは介護負担の軽減のため、週5日のデイサービスを導入した。 しかし、入退院を繰り返し少しも安定した状態を維持できなかった。 病院MSWから訪問看護の依頼があった。 誤嚥性肺炎…

四季の介護

めっきり寒くなってきた。 日本の四季は本来、それぞれの時期風情があって美しいと思う。 しかし、在宅看護にとってはなかなか苦労が多い。 夏の時期は、クーラーを使って熱中症にならないうように、水分摂取を促しても 「飲みたくない」「トイレが近くなる…

退院時共同指導

入院中の患者さんが退院し、在宅で訪問看護が必要時は、退院前に「退院時共同指導」として、病院に医師・在宅医師・病棟看護師・訪問看護師・ケアマネジャーなどが出向き、会議が開催される。 これが、その病院のMSWや退院調整看護師のスキルによって、実り…

看護師の責任

訪問看護の仕事を望み、入職するが短期間で辞めていく。短い人では3日で終わる。 たった3日で何がわかるのか?その看護師にとって、訪問看護の仕事は何だったのか? 辞めていく看護師が言う。「こんなに責任のある仕事と思わなかった」 看護師の専門職として…

満足な最期

ケアマネジャーから在宅での看取りをしたい患者さんがいると相談があった。肺がん末期、癌性疼痛が強く、呼吸苦も強かったので、看取りを考慮して癌性疼痛管理に強い医師を紹介。病院主治医と在宅医の連携のもと、在宅へ戻った。ご家族は、とても献身的に介…

家族指導

病院から退院して家に戻る場合、家でも医療処置が必要な方には訪問看護が入り、病院と同じように医療処置を家で行っていくことになる。 退院前に病院で医師・看護師・訪問看護師・ケアマネジャーなどが集まりカンファレンスが開催される。病棟看護師は「息子…